トマトソースの作り方 新鮮なトマトver.と缶詰のトマトver.

パスタ

トマトソースと言えば、イタリアのパスタソースの中でも最も人気にあるソースといっても過言ではありません。

パスタのみならず、マルゲリータやマリナーラなどの定番のピッツァにはソースとして広く使用されております。

そんなトマトソースですが、大きく分けてフレッシュのトマト🍅で作る場合缶詰🥫から作る場合があります。

まずはフレッシュのトマトで作る場合はどのように作ったら良いのか、
なかなか機会はないかと思いますが是非ご参考下さい!

また後半ではトマトの水煮缶を使ったソースの作り方も紹介させていただきますので、併せてご覧いただけましたら幸いです。

フレッシュトマトを使ったトマトソースの作り方

①トマトを美味しい状態にする

まずトマトですが、熟れていなければ常温に置いておきます。

購入したてのトマトは固かったり、香りが弱かったり、また甘味や酸味が乏しかったりします。

常温と言っても夏場の暑い時期にはすぐに傷んでしまうためお取り扱いにご注意ください。

そしてトマトらしい香りが出てきてから調理しましょう。

②湯向きする

まずはトマトを良く洗います。

それからトマトのお尻の箇所に十字に包丁で切り込みを入れて、たっぷりのお湯に入れます。お湯であればぐらぐらしている必要はなく沸いている状態であれば問題ありません。

トマトに衝撃が加わって潰れてしまわないように易しく扱いましょう。

お湯に入れて数十秒で引きあげます。

引き上げましたらすぐに氷水に入れます。

③薄皮をむいていく

トマトが程よく熟れていると皮が簡単にむけるでしょう。

ヘタを取ってから湯向きする場合もありますが、それだとトマトに傷がついてしまった場合にそこから旨味成分であるグルタミン酸が流れ出てしますような気がします。

なので私はヘタを取りません。

十字に切り込みを入れたところから皮をむいて、まずはトマトの準備が出来ました。

綺麗に並べると、この時点で美味しそうですよね。

そのまま丸ごとオリーブオイルをかけて召し上がっても最高です。

④トマトをカットして測る

トマトをダイス状にカットしていきます。

ここでトマトの重量を測っておきます。

⑤にんにくオイルを作る

にんにくオイルについてはトマト500gにたいして大さじ2の量のオイルが必要です。

作り方はオリーブオイルににんにくの香りがつけばいいので、たっぷりのオイルに対して皮付きのにんにくを潰して全体的に浸る状態で極弱火で香りを抽出するようなイメージです。

にんにくオイルを作る鍋は大きすぎないものを選びます。

から揚げなどの揚げ物をする時に口が広い鍋だと油の必要な量が多くなるのと同じで、オイルの量に合った適切な鍋を用います。

にんにくは浸っていないと十分にオイルににんにくの香りが移りませんので、もしにんにくがオイルから出てしまう場合には鍋を傾けた状態にしてあげると良いでしょう。

作る量はトマトソースに使う分だけあれば十分です。

作りすぎてしまうともったいないので注意しましょう。

もし作り過ぎてしまった場合には出来るだけ早く使い切りましょう。

パスタの仕上げに用いる場合などには非常に便利ではあります。

冷蔵庫で保存するのが良いのですが、冷蔵庫ににんにく臭が漂う恐れがありますのでお気をつけ下さい。

また、オイルを作る際ににんにくをスライスしたり刻んでしまうとにんにくの香りが強く出過ぎてしまうためあまりおすすめしません。

もちろん、にんにくがお好きな方がいらっしゃいましたらそのようにしてもよろしいかと思います。

⑥トマトを煮込む

鍋にトマトを入れて、トマトの水分(旨味)を出やすくするために僅かに塩を加えましょう。

この塩は塩味を加えたいためのものではありません。

そこに、にんにくの香りをつけたオイルを加えて煮込みます。

にんにくオイルを加えて弱火にかけ時々混ぜながらしばらくすると、トマトソースがふつふつとしてきます。

ここにバジルを皆様が思っているよりも多めに加えます。

どのくらいかと申し上げますと、トマトが500gだとしてバジルの大きさにもよりますが5~6枚程度でしょうか。

バジルは刻んでもいいのですが、あとで取り除くため私は葉のまま、もしくは枝が付いている状態で加えます。

鍋底が焦げ付かないように時々混ぜながら火を入れていきます。

トマトの水分がとんで全体の嵩が減ると鍋肌にトマトソースが焦げ付くので、それのような場合には綺麗なペーパーや湿らせた布巾で拭きとりましょう。

全体の量が煮込む前の半量になったら一度味を見て下さい。

塩が足りなければ足しても良いのですが、

この後にパスタにしたり、その他料理に使う際にも塩味は加えられるのでこの時はトマトの旨み、甘み、酸味が感じられれば問題ありません。

⑦冷蔵庫で保存

粗熱をとって冷蔵庫に入れます。

ピタッと表面にラップをするとより長持ちします。

上手に保存すれば1週間くらいは召し上がれるでしょう。

ソースを使う際に、スプーンを消毒することや指を入れて味見しないことが大切です。


フレッシュトマトソースのおすすめの使い方

パスタにお使いの場合には、スパゲッティやペンネなどの乾麺よりも生パスタや乾麺でも幅の広いタイプのパスタとの相性が良いでしょう。

またカッペリーニを使った冷製パスタにもおすすめです。

カッペリーニとは天使の髪の毛の意味で、極細のスパゲティ(0.9㎜)のことです!

もしくは本来フレッシュトマトをトッピングする料理に、フレッシュトマトの替わりにこのソースをかけるのもおすすめです。

その場合にはお好みで、冷たいままでも加熱しても良いでしょう。

適宜塩やビネガーを加えて下さい。

カツレツやとんかつにもおすすめです。

少しタバスコを加えるのもアリですね。

その他にも和食や洋食、中華やエスニックなど様々な料理に使えます。

多めに作っていつでも使えるようにすれば日々の献立に役に立ちますね。

フレッシュトマトを用いたソースは価格も易しくはないためなかなか作れないかもしれませんが、もしトマトが多めに手に入ったらソースを作ってみて下さい。

また、今回ご紹介した方法以外に

トマトが熟れてから冷凍してしまう方法もあります。

この場合水に入れて(もしくは流水で)解凍しますが、解凍の際に皮が自然とむけるので湯向きの手間がなく比較的楽に作れるのと、旨味成分のグルタミン酸が増すということもあり良いことも多いです。

ただし、湯向きする場合と比べて冷凍庫の匂いがついてしまったり、霜が発生し味に影響が出ることも懸念されます。

ご家庭の冷凍庫では業務用に比べて冷凍に時間が掛かってしまったり、冷却能力が弱いなど条件が整わないこともありますが、時短という意味では有効な手段です。

ご自身に合った作り方を見つけて、いろいろ試してみて下さい!


缶詰を使ったトマトソースの作り方 3選

①缶詰をただただ手で潰す

これは最も簡単で、かつそれなりに美味しいやり方です。

ただそこで重要なポイントは、この缶詰何を選ぶのか?

スーパーやデパートに行き、一番安い商品を買うのか?

そもそもホールタイプなのか、クラッシュされているものでもいいのか。

手で潰すと言ってもどの程度なのか。

ひとつづつご説明します。

まず、缶詰の選び方ですが安いものでも結構です。

ただ、いくつか買ってみてご自身の口に合うものがあればそれがいいです。

安くても美味しいと感じるものもありますし、

高くても美味しくないものなんていくらでもありますもんね。

そしてなにより、缶詰も個体差があります。

同じメーカーの同じ日に購入したものでも味に違いがあることなんて多々あります。

ですので、美味しければいいのですが、今回の工程は

ただただ手で潰す

だけですので、美味しい缶詰に出会えなかったらこの作り方は採用できません。

またご承知の方も多いかと存じますが、クラッシュタイプのものよりもホールのものを選びましょう

クラッシュされているものでしたらご想像の通り、手で潰す意味がありません。

として潰す具合と言えば、適当です。

テキトーではありません。

適当に潰してください。

その後、どれくらい煮詰めるのかなどに寄るからです。

また潰す際に、ヘタの部分や皮などが残っていたら取り除くことをおすすめいたします。

種に関しましては、こちらは任意で取り除くこともおすすめいたします。

食感を良くするためには重要な工程です。

そして、万が一美味しいと感じないトマト缶を引き当ててしまったら下記の方法をとりましょう。

②甘く炒めた玉ねぎを加える

これが一番早く美味しくかつ甘くする方法ですが、玉ねぎを茶色く炒めることが非常に手間や時間が掛かりますよね?

そこで時間が惜しいというかたは少々荒っぽい方法ではございますが、砂糖を適宜加えましょう。

これは、なんだ砂糖を入れるのか。とお思いになる方もいらっしゃると思います。

ただ、イタリアのレシピにはトマトソースの作り方にはZucchero(砂糖)と表示されていることが多く、普通に使用するものなので、これもイタリアだ!と思って入れて下さい。

あんまり多くの砂糖を入れると味が人工的になってしまうので注意が必要ですが、適宜入れる分にはよろしいかと思います。

そしてトマトソースには酸味が大変重要になります。

そこでトマト缶に事態にトマトの酸味や旨味、またコクが足りなければ赤ワインビネガーを加えてみましょう。

こちらはアップルビネガーや、ご家庭にあるお酢で代用が可能です。

少しづつ入れて味を調整しましょう。

また本来はビネガー(お酢)を入れる場合、鍋で一度沸かして加えるとよろしいかと思います。

これはお酢の角を取りまろやかな酸味を加えたいからです。

お試しください。

まずはここまでお読みいただき有難うございました。

ただ潰すだけでも美味しいトマトソースが出来るのかと疑った方がいらっしゃいました是非お試しください。

トマトソースのパスタの仕上げにはたっぷりのエキストラバージンオリーブオイルをかけてお召し上がりくださいね。

それでは3つめの作り方ですが、こちらは本来ならばあまり教えたくはない、レストランでの作り方になります。

③缶詰を使った本当に美味しいトマトソース

細かいレシピはあまり意味がないとは言いませんが、

分量を指定してもいつも仕上がりが変わりますので、

今回は分量の指定はあえてしません。

ご了承ください。

1、まずは熱する前のフライパン(もしくは深鍋※おすすめ)にオリーブオイルを入れます。

そこに皮付きの潰したにんにくを入れます。

にんにくの量ですが、一般的にスーパーに売られているトマト缶1缶に対してにんにく一粒でしょうか。

※オリーブオイルはにんにくがかぶる量です。

にんにくは出来れば国産のものか、紫色のスペイン産のものをおすすめします。

一粒が10g程度はある大きなものがおすすめです。

小さいとすぐに火が入ってしまうため香りも弱くせっかく入れた意味があまりなくなってしまいます。

そして弱火にかけてにんにくの香りをオリーブオイルに移していきます。

だんだんにんにくから泡が立ってきましたらそこでにんにくは取り出してしまいましょう。

取り出したにんにくがほくほくと柔らかくジャガイモのように美味しくなっていればオッケーです。

そのにんにくは苦手でなければ食べてしまうか、ペースト状にしてソースに加えてもよろしいかと思います。

オリーブオイルがまだ温かいうちに唐辛子を加えます。

加える唐辛子はスライスでもホールでも構いませんが、辛くするのが目的ではなく、ピリッとしめたいので加えるものです。

そのため、スライスですと後で取り出しにくくなりますのでご注意ください。

また、ここであまりにオイルが熱い状態で加えてしまいますと、非常に辛味が強いものにないますので注意が必要です。

焦げないようにも注意してください。

こちらの唐辛子も香りが移れば取り出しても構いません。

2、トマトソースを加えますが、こちらのトマトソースは手で潰すと良いでしょう。

またこちらはクラッシュのものでも構いません。

ホールの方がクラッシュのものよりも旨味が強い印象です。

感じ方にはもちろん個人差があります。

そしてトマトソースの缶にはまだ多くのトマトソースが残っていることと思いますので、トマト缶を洗うように1/4程度の水を入れて、その水分もフライパンに入れましょう。

そうしましたら弱火にかけていきます。

3、そして、トマトソースがふつふつと沸いてきたら一番弱い火にしてください。

※もし飛び跳ねるのが気になる方はやはり深めの鍋がおすすめです。

そして湧いてきたところにバジルを入れます。

トマト缶1缶なら、だいたいバジル5~6枚程度です。大きさにもよりますが、贅沢に使いましょう。

バジルは刻んで香りを出しても良いと思います。

ただ私はこのバジルを後で取り出してしまうことが多いため葉のまま、もしくは枝付きで入れてしまいます。

少しだけちぎってあげてもいいかもしれません。

このタイミングでバジルを加えるかもしくは唐辛子を取り除くあたりのタイミングであたたかいオイルにいれる場合もあります。

その場合はバジルの水分が飛びますので、注意してください。

4、2のタイミングで加えた1/4の水分が飛んだくらいまでトマトソースが煮詰まりましたら、このタイミングで味を確認しましょう。

塩を加えていないのに意外と塩味を感じたり、甘くなかったり、酸味が強かったりといろいろとその時で変わると思います。

それが正しい味の感じ方かと思いますが、その状況に応じて

塩味が足りなければ→塩

甘味が足りなければ→甘く炒めた玉ねぎ、もしくは砂糖など

酸味が足りなければ→赤ワインビネガーやその他のお酢

と加えます。

もちろん、なにも加えなくても美味しい場合もありますよ。

その場合は貴方が選ばれたトマト缶が当たりだったということです。

もちろんすべてのトマト缶が当たりではないので、しつこいようですが同じメーカの缶詰をご購入された場合でも必ず味見は必要ですよ。

以上です。

あとは出来上がった熱々のトマトソース120gに対してパスタ(乾麺90g)を茹でて絡めて、

仕上げにすりおろしたパルミジャーノ・レジャーノや、オリーブオイルを回しかければ美味しいトマトソースのパスタの完成です。

もちろんラビオリなどに和えてもおいしいですね!

いかがでしょうか?

今までの作り方とは違いましたか?

もし同じような作り方の場合でも、少しでも参考になりましたら幸いです!

動画も合わせてご覧いただけましたら幸いです。