リコッタチーズの作り方!?現地での取材あり!

チーズ

この記事はコムラード・オブ・チーズである筆者が執筆しております。


リコッタを皆さまご存知でしょうか?

「リコッタって、あのイタリアのチーズでしょ?」

そう思った方!

イタリアでも南の方で作られるリコッタはチーズの一種とされてはおりますが、

実はリコッタは“チーズではない”のです!

なぜなら、リコッタは他のチーズとは違い発酵させず、

レンネットなどの凝固剤を使わずに、

チーズを作る工程で残った乳清(ホエイ)から作られるからです!

一度火を入れたものを、さらに火を入れるので

Ri(リ:再び) Cotta(コッタ:火を入れた/加熱した)

なのです。

このため、

リコッタはチーズらしさを持たず、水分が多く柔らかい食感を持っています。

そして日本ではその乳清(ホエイ)を日常で手に入れることが難しいため、

リコッタをご家庭で作ろうと思うと難しいかもしれません。

そこで今回はそのリコッタに似せたフレッシュチーズのレシピを紹介します!

Kazu
Kazu

レストランでも使っていたレシピで、

出来たチーズはリコッタに似ていて、それでいてとても美味しいです。

リコッタを名乗ることは出来ませんが、満足いく仕上がるにきっとなるでしょう。


-レシピ-

(作りやすい分量)

  • 牛乳 500g
  • 生クリーム 100g
  • 砂糖 15g
  • 塩 0.5g
  • レモン汁 32g

作り方はとても簡単で、

牛乳、生クリーム、砂糖、塩を分量通り鍋に入れて温めます。

この時火加減は弱火から中火で結構です。

温まったら(75℃前後)、

火を止めてレモン汁をやさしく加え、

しばらく置いておくと分離してきますので、

その上澄みを穴あきレードルですくい取りザルにペーパーをしいて流します。

十分に水気が切れたら完成です。

参考:シチリアのリコッタ

そんなリコッタは南イタリアで多く見かけます。

シチリアではどこにいってもリコッタは欠かせない食材の一つです。

そして多くの場所で出来立てのリコッタを手に入れる、または試食させていただけます!

例えばパレルモから車で1時間ほどの街、ゴドラーノでもそんなお店が一軒。

グーグルマップに掲載されていないため、
詳しく知りたいという方は画像を参考に直接電話をしてみてください!
もしくは現地の方にこの写真を見せて聞いてみましょう!

もし出来立てのリコッタに巡り合えたら、早めに食べることをおすすめします!

それは鮮度が落ちるのが早く酸味を帯びてくること、そして食感がかたくなったりボソッとしてものに変化してしまいます!

そのため、出来立てのリコッタは現地でしか食べることの出来ない代物なんです!!

味わいは、初めての方は独特の獣の感じが若干とはいえ残ってしまっていて、それが食べにくいと感じる方はいらっしゃるのかなと思います。
またホッカホカのため、その分臭いも感じやすいはずです。

しかもこれでもかっていう量を試食でくれます。

出来立てのリコッタ 熱々です

そしてやっと食べ終わるころに、

おかわりいいよ!

と言って、またドサーっと盛ってくれます。

さすがにしんどい。

せっかくいただいたからと多少無理をして食べるのですがなんせ味も繊細だし、温かいおぼろ豆腐をひたすら食べている感じ。

話を聞きながら試食させていただくのですが、食べることに必死で話は半分も入ってきません。

でも、こちらのリコッタは間違いなく美味しいです!

私が以前他の場所でいただいたリコッタは、あんまりクセが強かったので残しました。

ここのは不思議と食べれました。

ホエーに火入れしている様子
出来たリコッタの水分を切るため、プラスチックのザルに入れていく

そんなリコッタですが、

シチリアではもちろんとても人気があり、

フレッシュのものは例えばカンノーリやカッサータと言った定番のドルチェに、

カッサータ カペッロにて

熟成させたリコッタは、

熟成させた羊乳のリコッタ

パスタではパスタアッラノルマ(茄子のノルマ風)ズッキーニフリットのパスタなどに使われます。

これがノルマです。たっぷりのリコッタサラータをかけます。 オステリア・ロ・ビアンコにて
リコッタサラータがかかったパスタ・アッラ・ノルマ タベルナッチャ・マリオにて
ズッキーニフリットとリコッタサラータ タベルナッチャ・マリオにて

出来立てのリコッタですが基本的には夏場は仕込みが無いため、

もし現地で試食してみたいという方がいらっしゃいましたら、

冬から春にかけて目指してください!

皆さまが美味しいリコッタに出会えることを願っております!