シチリアの州都パレルモに次ぐ都市、カターニア。
国際空港も近くにあり、多くの人々が訪れる街である。
そこにあるミシュランガイド一つ星のレストラン、コリア。
以前はカルタジローネという陶器で有名な町にあったが、2024年3月に移転をした。
約10年程前からミシュランガイド一つ星をキープしている実力店であり、
今回はそれこそ10年振りの訪問となった。
今回はその、コリアのメニューを紹介します。
席について食前酒を注文するとまずアペリティーヴォ(食前酒の意)のためのおつまみが出てきます。
全6種類
そのどれもがシチリアを感じる味わいになっており、
これからの料理に期待が出来る構成となっております。
出来ればゆっくり時間をかけて楽しみたい。
気づけばあっという間になくなっておりました。
そしてメニューを手渡され、
3つのコースの内から一番手軽なコースを注文しました。
コースはというと3つのコースそれぞれ同じ料理は無く、どれも魅力的でした。
ちなみにコース以外にもビジネスランチ、それから料理の構成がより少ないものもありました。
そして、コースの始まりの前にアミューズが登場します。
皆さんもご存知、トマトのカプレーゼを高級レストラン仕様にしたイメージです。
そして同じタイミングでパンも登場します。そのうちの一つがスフィンチョーネ。
パレルモのストリートフードですね。
レストランらしく小さなサイズで出てきますが、こんなに上品なスフィンチョーネは他にないのではないでしょうか。
味わいはパレルモにいるのでは、と錯覚を起こすものでした。
そして前菜の魚料理です。
前菜と呼ぶにはあまりに豪華な仕立て。
とはいえ味わいは非常に軽く、すっきりと食べられてしまうものです。
パスタは2種類出てきます。
ファゴッティーニと呼ばれるラヴィオリ(写真左)と、
筒状のショートパスタでシチリアでよく食べられるマッケローニ(写真右)。
ファゴッティーニの方は見た目にも鮮やかな、これぞ一つ星レストランのパスタといった印象。
味わいも絶妙に複雑で最後まで愉しくいただけました。
一方マッケローニは濃厚な肉のソースが全体にまとっており、噛みしめるごとに旨味を感じます。
シチリアのトリュフでここまで香り高いのにも出会ったことがありません。
そしてメイン。
ネブロディの黒豚です。
実はこれが目当てと言っても過言ではなかったです。
といいますのも、以前訪れた際に出されたメインもこの黒豚で、
その際食べたあの味は未だ忘れられるものではありません。
なんなんだ、この豚は。
と、その時の衝撃は輝きを増していくばかりです。
今回はフィレとバラに分けられておりました。
フィレもバラも豚肉とは思えないほどに上品に仕上げられており、とても美味しくいただけました。
一点申し上げることがあるとすれば、
肩ロースも食べたかった!
ということぐらいです。
そしてデザート。
プレ・デセールはフレッシュチーズのジェラートに2種類のアスパラガスが添えられております。
そしてデザートはヨーグルトとフランボワーズ。
どちらも食事を締めくくるのに最高でした。
と、思っていたら
食後のお茶菓子の数々。
もう圧巻です。
これがミシュランガイド一つ星店の実力かと思い知らされました。
今回はワインペアリングを注文しましたが、イタリア各地のワインでどれも親しみやすい選考だったと思います。
希望すればシチリアのみでのペアリングも可能とのことでした。
カターニアは先にも申し上げた通り空港もあり、
シチリアに行く際には通っていく方も多いかと思います。
その際には是非、コリアにも寄ってみて下さい。
きっと貴重な経験が出来るでしょう。