フィレンツェで一番美味しいと有名なランプレドットを食べに Sergio Pollini Lampredotto (セルジョ・ポッリーニ・ランプレドット)

イタリア

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フィレンツェ紀行

イタリア旅行中、フィレンツェを経由することになっていたのでせっかくだからとランプレドットを食べに行くことにした。

ランプレドットとは牛の胃のことで、4つあるうちの4番目にあたり日本ではギアラと呼ばれている。


あとで紹介するが、トリッパと同様良く洗って下処理することが重要。

そうイタリア料理で牛の胃袋といえば一番に想像されるであろうトリッパ(ハチノス)は2番目にあたる。


フィレンツェではトマトで煮込まれていることが多い。

これもまたフィレンツェで召し上がっていただきたい料理の1つである。

トリッパ・アッラ・フィオレンティーナ

ここでトリッパの煮込み方だけ紹介しておきます。

トリッパの煮込み方

トリッパは通常臭みがすごく、それをいかに下処理するかで仕上がりの味わいに差が出ます。

用意するのは大きめの鍋に水を張ったもの。

そこに漂白されたトリッパを入れて水から沸騰するまで火にかける。

このあたりからただよらぬ異臭を放つのですが、沸騰するまでは我慢します。

沸騰したらそのあとは一度茹でこぼす。

もしこの時点でまだとんでもなく臭ったらもう一度同じ工程を繰り返す。

そして臭いが落ち着いたらまた水から茹ではじめ、沸騰したら弱火にしてコトコト煮込んでいく。

この時に玉ねぎや人参、セロリやパセリの茎、またローリエやにんにくなどを加える。

しばらく煮込むとトリッパが柔らかくなりますが、

この後トマト煮にするなら理想の食感よりも若干手前で引き上げるのがポイント。

挽きあげたら粗熱をとり、適当な大きさにカットするだけです。





当日現地に住む友人の案内でフィレンツェの人混みをかき分けながらずんずんと進んでいった。

11月になったというのにまだまだ暑い日差しが降り注いたのが印象深い。

多くの人は上着を脱ぎ、半袖の人も多く見かける気候だった。

もう一方の手にはビール瓶を持ち、目の前に広がる世界を愉しんでいる。

久しぶりに訪れたフィレンツェはおそらく何も変わっていないのだが、

15年ほど前に訪れた時とは全く違って見えた。

駅から20分ほど歩くと今回の目的地である屋台が見えてくる。

Sergio Pollini Lampredotto (セルジョ・ポッリーニ・ランプレドット)

屋台の前には大勢の人が順番待ちをしている。

しっかりと列を作っているのだ。

少し前のイタリアでは見られなかった光景である。

これが観光客がもたらす力でもあるのだろうか。

順番待ちをするために列に並ぶ。

ぬるくなったビールを一気に飲み干し、ゆっくり前に進む。

途中で赤ワインが飲みたくなる。

しっかりとキャンティがあるではないか。

メニュー

列から外れキャンティをもらいに行くと、

自分でやってくれと言われる。

なみなみとプラスチックのカップに注ぎ、

のそのそと列に戻る。

プラスチックカップで飲む1€の赤ワインがこんなにもうまいことはあるだろうか。

喉から足の指先まで一気に水分が駆け抜けていく。

途中途中でお店の人が叫び出す。

ランプレドット以外の人はこっちだ!

待っている人はほとんど気にもしない。

なぜなら皆、ランプレドットを待っているからだ。

なんだかんだで30分ほど待ったであろうか。

ようやく屋台の目の前まで来た。

煮込まれたランプレドットを丁寧に刻み、刻み、刻む。

そして、パンに乗せ

塩、こしょう、ペペロンチーノのオイル、サルサヴェルデ(パセリのソース)で味付けをする。

そしてようやく手元に届いたランプレドットを一口頬張ると、

内臓が口の中で溶けていく。

こういうものなのか?

想像と違うぞ。

その時もうすでに決めていた。

次フィレンツェにきたらもう一度来よう。

そして次は、ランプレドットを街ながらトリッパも食べてみよう。