アクアパッツァの語源
皆様はアクアパッツァを召し上がったことはあるでしょうか?
アクアパッツァはイタリア語では、
Acqua Pazza:アクアパッツァ と表記しますが
Acqua:アクア が 水
Pazza:パッツァ が 狂った
という意味で、
直訳すると狂った水という意味になります。
語源は諸説あることと思いますが、
料理人の私の思うところでは、
アクアパッツァを料理する際に魚を水で煮ますが、
当時は漁師の方々が、
釣れたばかりの魚をお湯が沸いた鍋に入れて食していたのですが、
その様子がアクアパッツァだったのではないかと推察しております。
もちろんこれは各々の解釈に任せますが、私はそのように思っております。
ところで、
アクアパッツァと聞いたとき皆様はどのような料理を思い浮かべますか?
日本では多くのイタリアンレストランで提供される魚料理の1つですが、
アサリが入ったり、イカやタコが入っているものを想像するかたもいらっしゃるのではないでしょうか?
私の知る限りでは、
アクアパッツァにはアサリもイカもタコも入りません!
それどころか、
魚以外の魚介は入りません!
というよりも材料は
魚と水と、
それだけです!
それが私の解釈です。
でも、当時の漁師の方が
せめて、トマトとパセリはいれようよ
となり、
ようやく少し彩りと旨味が足されたのではないでしょうか?
皆様はどのようにお考えでしょうか?
レシピと作り方
アクアパッツァは以上のように材料はとてもシンプルなので、
ご家庭でも簡単に作ることが出来ます!
今回はレシピと作り方を紹介させていただきますので、是非ご参考下さい。
【レシピ】
白身魚(スズキや真鯛やホウボウがおすすめ) | 1尾(500g程度) |
塩 | 少々 |
小麦粉 | 適量 |
オリーブオイル | 大さじ2 |
にんにく | 1片 |
ミニトマト | 8個 |
水 | 適量 |
バジル | 適量 |
レモン | 1ヶ |
アサリ(出汁用) | 200g |
水 | 適量 |
【作り方】
1 白身魚は鱗・内臓を取り除き、良く洗いしっかりと水気を拭きとる。
2 ミニトマトは縦半分に切る。にんにくは半分に切り、芽を取り除きつぶしておく。
3 フライパンにオリーブ油とにんにくを入れてから加熱する。
にんにくの香りがしてきたら取り出して、ミニトマトを加える。
4 白身魚に切り込みを入れて粉をまぶし、別のフライパンで軽く焼き色を付ける。
5 3.のフライパンのトマトに火が通ってきたら塩をして軽く潰して、バジルを加える。
4.の白身魚とアサリの出汁を加え、蓋をして加熱する。
6 塩で味を整え器に盛り、レモンを飾る。
アクアパッツァの考え方
上記のレシピではアサリが出汁用で入っております。
それでは、魚以外の魚介が入らない!
と言っていたことと矛盾するかもしれません。
しかし、
アサリが入っていた方が旨味が増すので、
美味しくなることは事実です。
特にご家庭では、なかなかスズキや真鯛などの魚を1尾の魚を調理する機会も少ないことと思います。
切り身に置き換えた場合には特に、
旨味が魚から出てきません!
なので、アサリなどの旨みが必要になってくるわけであります。
料理に正解はなく、美味しければいいのでは?とも思っております。
ただ、アクアパッツァは実際はこうですよと
イタリアで生活していると思うことがあったので、
皆さまと共有させていただきます。
もし大事な人に振る舞う機会がある時に、
この話をネタにしていただけましたら幸いです。